松田陣平という男


今回は少し番外編。

映画で少し出てきた、松田陣平というキャラクター。

彼が少し関わった原作のお話について。


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こちらが松田陣平。
くしゃくしゃ頭、くわえタバコ、たまにサングラスというスタイル。

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コナンの松田刑事コスプレ。



市民を狙ったとある連続爆破事件で観覧車に仕組まれた爆弾を解体していたが、次の爆弾の在りかを突き止めるのと引き換えに殉職した彼。
(爆発3秒前くらいに次の爆弾の在りかが爆弾の液晶に表示される仕組み)

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彼もまた、以前友人刑事を爆破事件で失っていたのでした。

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それがこの萩原研二。

絶対に生きて犯人を逮捕するという友人との仇の約束も虚しく、これ以上次の爆弾で一般市民を巻き込まぬよう彼は自らを犠牲にします。

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彼とコンビを組んでいた佐藤刑事に送られた最後のメールには、次の爆弾の場所(病院だった)と共に「あんたの事、わりと好きだったぜ」という文が付け加えられていました。
佐藤刑事はこの事件と松田刑事のことが忘れられずにいました。
結局、松田刑事のおかげで次の爆発は防いで市民は守られたものの、犯人は捕まってはいませんでした。

3年後、またしても爆弾予告電話があり、捜査を終えて一人で車に乗りこんだ白鳥警部の車が佐藤刑事やコナンたちの目の前で爆発。
白鳥警部は車内に貼られていたメッセージが3年前の連続爆破事件の犯人からだと気づき、自分の車が爆発することを知りながら危険を冒しでまで佐藤刑事に犯人からのメッセージを渡します。
それは、同僚である佐藤刑事を悩ませている消せない記憶を吹っ切るチャンスだと考えたからでした。

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白鳥刑事。

重傷を負った白鳥警部が佐藤刑事に手渡した犯人のメッセージは、3年前の連続爆破事件で送られてきた犯人の予告状と酷似していました。
同じメッセージが警視庁管轄内の警察署にも一斉に送られ、爆弾は 2つ、爆発時刻は明日正午と午後 3時と推測し緊急配備を敷きます。

もう二度と身近な人に死んでほしくない、と佐藤刑事は願っていましたが、1個目の爆弾が東都タワーのエレベーターに仕掛けられていると気づいたコナンと高木刑事は現場に急行。
タワーでは、小さな爆発が起きエレベーターが止まっていました。
電話でこれを聞いた佐藤刑事は、3年前と同じように警察を誘い込むための犯人の罠だと気づきます。
3年前の観覧車同様、犯人は犠牲となる警察を個室に閉じ込める気でした。
案の定、コナンと高木刑事はエレベーター内に閉じ込められてしまう。

エレベーター内でコナンが爆弾を発見。
爆弾処理班から解体のための道具が届き、指示を仰ぎながら解体を始める。
あと少しのところで犯人のメッセージが現れ、やはりもう一つの爆弾の在りかを爆弾の爆発3秒前に表示するというのだ。

コナンはすでに予告文の暗号を解読し、次の爆弾の場所はどこかの学校だと目星はついていたものの、学校は都内に何箇所もあるのでやはりどの学校かを特定するには松田刑事がやったようにメッセージが現れる爆発3秒前まで待たねばなりませんでした。

松田刑事と同じように、コナンは高木刑事の携帯電話に自分の推理をメールに打ち込んでもらい、メッセージが表示されるのを待つ…

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…が、コナンは3秒前になってメッセージが出始めると、導線を切ってすぐに爆弾を解除してしまいました。
すぐに切ったので見ることができたメッセージは「EVIT」のみ。
どこの学校のことやらさっぱり。


と思いきやコナンはこれだけで爆弾がどこにあるかを突き止めていました。
EVITはDETECTIVE=探偵を逆から表示していたもので、探偵の逆、すなわち自身が工藤新一として通っていた帝丹(ていたん)高校のことでした。
帝丹は小中高と学校がありましたが、その日は休日、より多く人がいて犠牲者が増えそうなのはその日模試をやっていた高校だろうという推理でした。


そして昼間っから街中で、爆発はまだかまだかと帝丹高校を双眼鏡でニヤニヤ見ていた怪しい男を無事逮捕。
「誰でもいいから殺せという子供の声が脳内で聞こえた」というふざけたことを言う犯人に、こんなやつに松田は殺されたのかと涙ながらに怒りに燃える佐藤刑事。
やりきれません。


そんなこんなでやれやれ、長かった連続爆破事件は幕を閉じたのでした。


見ての通り、松田刑事は原作すら回想でしか出てきてない。
しかし未だに根強い人気のあるキャラクターであり、今回の映画「純黒の悪夢」でも特別サービスで登場しました。

今回の映画、原作者の青山先生が「3人のイケメンが出てきます!(笑)」と言っていたのがファンの間で話題になっていました。
2人はおそらく赤井さんと安室さんのことだろうと言われていましたが、まさかあと1人がこの人だったとは。


コナンでは珍しい、ハードボイルドキャラ・松田陣平。
儚くも存在感のある男でした。
事件解決後、佐藤刑事は「バイバイ、でも忘れないからね」という言葉と共に彼からの最期のメールを削除し、前に進むのでした。




次回は引き続き、映画紹介だよ!
お楽しみに!